モイ先生を偲んで

ロナルド・モイ先生が亡くなられたという知らせを受け、
あまりにも突然のことで、にわかには信じられず、ただただ呆然としています。

モイ先生とのご縁は、もう20年以上も前にさかのぼります。Harper’s Bazaarに、彼のスキンケアブランド「DNA Renewal」の記事が掲載されたことがきっかけでした。日本では「DNA ビバリーヒルズビューティー」というブランド名で私の会社から日本で発売させていただき、のちに「Cellular MD」というブランド名に変わりました。
残念なことに2年ほど前にブランドが終了してしまい、それ以来、先生ご本人やブランドを運営されていた奥さま、娘さんとは、直接のやり取りは少なくなっていたのですが、娘のエリンさんのInstagramは時々拝見していました。

昨日、エリンさんの投稿で、モイ先生が2人のお孫さんと夕食を囲んでいる動画を見かけました。楽しそうに過ごす先生の姿がとても微笑ましく、心温まるひとときの記録でした。

いつもはざっと見るだけなのですが、久しぶりにモイ先生のお姿を拝見したこともあって、少しスクロールして投稿を見ていたところ、ある静かな詩が目にとまりました。その詩の中には「死」という言葉がひとつだけあり、
最後にはこう綴られていました。
「パパ、あなたを永遠に愛しています。エリン」

「父の日の投稿かしら?それとも…誰か大切な人が亡くなったの?」
そんなふうに思いながらも、お孫さんと談笑する先生の姿が目に焼きついていたので、まさかご本人が、とは思いもせず…。
混乱した私は、思わずエリンさんにメッセージを送りました。
「この投稿、どういう意味なのでしょうか?」
それほどまでに、私の中で先生のご逝去は現実離れしたことだったのです。

それでもまだ気になり、いてもたってもいられず電話もかけてみましたが応答がなく、すぐに先生のお名前でネット検索をしてみました。
あれほど有名な方ですから、もし何かあればすぐに記事が出てくるはず──そう思って調べてみると、やはり掲載されていました。

People.com より:
ビバリーヒルズの形成外科医、ロナルド・モイ氏(享年68)死去
アメリカ皮膚科学会元会長でもあるモイ氏は、業界の第一人者でした
https://people.com/beverly-hills-plastic-surgeon-ronald-moy-dies-68-11768271

記事を読んだ瞬間、心が締めつけられるようで、涙が止まりませんでした。
こんなにも深く泣いたのは、いつ以来だったでしょうか。
ショックで、身体の力が抜けてしまいました。

モイ先生は、単なるブランドの創設者や医師というだけでなく、私にとっては友人であり、家族のような存在でもありました。
先生も奥さまも中華系アメリカ人で、どこか日本人の感性にも近く、自然と親しみを感じていました。

2度、東京でのプレス発表会にご招待させていただいたことがあります。
ブランド立ち上げ時には、京都で開催されたハイフ学会にもご一緒しました。
また、ロサンゼルスに行くたびにロデオドライブのクリニックにお邪魔しては、奥さまと先生とランチをご一緒したり、楽しい時間を過ごしました。

 

2018


with Dr. Moy


Cellular MD Zoom Webinar Invitation, in 2021

 

記事によると、お亡くなりになったのは、首の手術中の事故が原因だったそうです。
それ以上のことはわかりません。
ただ、私ですらこれほど悲しく、混乱しているのですから、ご家族の心中はいかばかりかと…想像を絶します。

先ほど、娘のエリンさんから短いメッセージが届きました。
「“We are broken hearted.” (私たちの心は引き裂かれています)」──その一言が、どれほど深い悲しみの中にいらっしゃるかを物語っていました。

信頼できる友人であり、尊敬する医師であり、かけがえのない存在でした。
モイ先生、あなたの博識と、あたたかな笑顔、そしてその優しい心を、私は決して忘れません。
あなたに出会えたこと、本当に幸せでした。
心から、ご冥福をお祈りいたします。

 

ロナルド・モイ博士
アメリカ皮膚科学会、アメリカ皮膚外科学会、アメリカ顔面美容外科学会の会長を歴任するなど、名誉ある経歴を持つ。UCLAデビッド・ゲフェン医科大学教授。
一般的な顔面外科や形成外科の技術とともに、モース顕微鏡手術のスペシャリストでもあり、亡くなるまでに30,000件以上のモース顕微鏡手術を行った。

 

 

 

 

 

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