アメリカ滞在の印象 – 2025年7月9日〜東海岸のカンファレンスで、オーランドへ〜

久しぶりに、アメリカで2週間近く滞在することができました。今回はフロリダ州オーランドで、東海岸のカンファレンスに参加していました。オーランドへの直行便は1本しかなくなんと14時間もかかるので、ユナイテッド航空のワシントンD.C.（ダレス空港）経由便で行きました。オーランドにはこれまで2〜3回行ったことはありますが、長期滞在は初めてでした。

9日間のカンファレンス中に、新しい友人が2人できました。アリゾナ州セドナに住むアルゼンチン出身のパトリシアさん、そしてシンガポール出身のローザさんです。二人とも日本に行ったことがないそうです。

「日本の東京から来ました」と言うと、Uberの運転手さんや出会った多くの人がぱっと表情を変え、「いつか行ってみたい」「ずっと憧れている場所なんです」「私の夢の旅先です」と、目を輝かせて話してくれました。テレビや映画、雑誌で見聞きしたことー「日本はとても清潔」「人が親切」「美しい国」「食べ物が美味しい」などなど。

改めて、日本という国が世界からとても尊敬されているのだと感じました。子供の頃、肌の色を理由に低く見られているように感じた記憶がよみがえり、今では「日本人であること」が誇らしいと感じられる時代になったのだなと思いました。

帰国を前に、この旅で感じたさまざまなトレンドについて考えています。まず何より目立ったのは、「寿司」がアメリカ中に浸透していること。日本の寿司とは少し違いますが、どのスーパーにも、レストランのメニューにも必ずありました。鹿児島産の和牛を使った寿司や、メキシコ風ソースの寿司など、アレンジも豊富です。

City Oyster and Sushi Bar | Delray Beachインスタグラムより

私の今回の旅の食事は、タイ料理やインド料理、メキシコ料理のお店には行かず、アメリカ料理と日本食のみでした。

次に感じたのは「オーガニック」の広がり。果物や野菜はもちろん、ポップコーン、ポテトチップス、キャンディーまでオーガニック！不思議なもので、「オーガニック」と書いてあると、たとえジャンクフードでも健康に良さそうに見えて、つい手が伸びてしまいます。オーガニックのブルーベリーとラズベリーを買いましたが、普通の農園のもののほうが好きです。

また、プラスチックの使用を減らそうという流れも感じました。タッパーはガラス製に変わり、私が今関わっている研究所でも、ペットボトルやプラスチックカップでの飲み物の提供はなく、すべてガラスのコップでした。ある先生が「人は1週間にクレジットカード1枚分のプラスチックを食べているらしい」と教えてくれて驚きました。

気になって調べてみたところ、WWF（世界自然保護基金）がニューカッスル大学に委託して行った2019年の調査で、人は週に平均約5グラムのマイクロプラスチックを摂取している可能性があると発表されていたのです。これはちょうどクレジットカード1枚分の重さに相当するそうです。

WWFの元記事はこちら
英語: Plastic ingestion by humans could equate to eating a credit card a week
日本語（PDF）：先週食べたのはクレジットカード、今週も食べるとペン？
人は、１週間でおよそ5ｇのプラスチックを摂取しています

そして、今回の旅で最も驚いたことのひとつが、「Brightline（ブライトライン）」という新しい高速鉄道の存在でした。オーランドとマイアミを結ぶこの列車は、アムトラックより速くて快適だと聞いて、利用してみることにしました。名前の通り「明るく」、清潔で洗練されていて、アムトラックの「暗くて、古くて、汚い」という印象とは対照的でした。

On Brightline

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当初は、片道2時間半〜3時間のUberで360ドルほどかかる予定でしたが、Brightlineなら所要時間2時間、通常席が49ドル、プレミアム席でも100ドル。そして帰りはなんと80ドルでした。プレミアム席には、ラウンジ利用とコーヒーやスナックのサービス、13時発の便の車内ではドリンク2杯と軽いランチもついていて、とても快適な旅になりました。
新幹線ほどではありませんが、レンタカーや長時間のUber移動よりずっと安全で安心で、嬉しい驚きでした。
オーランドの街も、とても清潔で気持ちよかったです。

今回は懐かしい祖国でありながら、新しい発見ばかりの旅でした。
そろそろ東京に帰って自分のベッドでぐっすり眠り、美味しい日本食を食べたいと思っています。