生まれ育ったポートランドの新しい家
私はオレゴン州ポートランドで育ちました。もしアメリカに戻って暮らすことがあれば、ポートランドが有力な候補地。というわけで、実はポートランドに家を購入したのです。コロナ禍にオンラインで購入したので、初めてその家を見ることができたのは購入してから一年後でした。
1913年に建てられた家で、2020年に全面改装されています。見た目は古い家の魅力を残しつつ、新しく塗装されています。内に入るとまるで新築のように感じられます。改装後の最初の住人は私。その魅力は一目でわかります。オリジナルの備品も多く残されていてすべてが新たに塗装されています。引っ越してそのまま住み始めることができました。
オンラインで家を選ぶ際には、いくつかの必須条件がありました。
1つ目は、コーヒーショップやレストラン、食料品店まで歩いて行ける距離にあること。
2つ目は、丘の上ではなく、ダウンタウンまで短時間で行けること。
3つ目は、ただの地下室ではなく部屋と変わらない仕様となっている地下室があること。子供の頃住んでいた家には完全に部屋のようになっていない地下室があり、いつもそこに行くのが怖かった思い出があるからです。
4つ目は、一人暮らしに適した小さな家でありながら、ゲストを迎えられるだけの広さがあること。
5つ目は、モダンで清潔であること。
私の家はこれらの条件をすべて満たしています。
5ベッドルーム、3つのフルバスルームと1つのゲスト用ハーフバスルーム。
地下室は独立したアパートメントで、フルキッチン、バスルーム、2つのベッドルーム、洗濯機と乾燥機も完備されています。
友人でインテリアデザイナーのヴァレリー・ブランドと一緒に、新しい家具をすべて購入しました。6つのベッドを一度に購入するなんて、想像できますか?ベッドだけでなく、新しいマットレス、シーツ、枕、枕カバーもすべて揃えました。
すべてオンラインで購入しました。彼女が見つけたものを送ってもらい、OKを出しました。私が欲しくてたまらなかったイサム・ノグチのコーヒーテーブルやレザーのエームズチェアなど。すべてが揃った時に見つけた問題は2つだけでした。1つはダイニングテーブルが椅子に対して小さすぎたこと。新しいテーブルを買う代わりに、ヴァレリーがガラスのテーブルトップをカットして作ってくれました。今では完璧です。
もう1つの問題はリビングルームのラグでした。グレイの色が部屋を汚く見せてしまったので、オンラインでいくつかのオプションを見て、新しいパターンのラグをインドで作ってもらいました。新しいラグは大好きです。家の中のすべてが気に入っています。
私の家のアートや工芸品はすべて東京から送ったものです。ほとんどが日本の版画や絵画。アメリカの友人たちに日本文化を紹介したいと思っています。
ゲストにはスリッパを履いてもらうこともあります。
日本のアートに囲まれていると、心地よく、まるで家にいるような気分になります。どこへ行っても「日本」を持って行きたいと思っています。
私が家を初めて直接見る前に、ヴァレリーが旦那さんと住むシンガポールからポートランドに飛んできて、すべての物を完璧に配置してくれました。私は家を購入してからほぼ一年後にようやく見ることができ、すべてが気に入りました。ただし、ポートランドが好きかどうか、そこに本当に住みたいかはわかりません。永住したいとは思いませんが、一年のうちの数か月間ならいいかもしれません。
やっぱり、私の本当の家は東京だと思っています。